ホームへ
第38回講演会ご報告


日時:2017年 3月 8日(水)14:00〜16:00

場所:三鷹市市民協働センター 2階 第一会議室

講師:高野 まゆみ 氏

講師略歴: コミュニケーション・ファーム代表
      「江戸小噺笑い広げ鯛」を立ち上げ

今回は、江戸小噺笑い広げ鯛 代表 高野 まゆみ さんをお招きして

『笑い』から広がる江戸庶民の元気力

というテーマで開催しました。

健康福祉部高齢者支援課
池上係長
講演の様子(動画 約3分半)
(提供: 三鷹いきいきプラス)
 講演会の様子
《講演会の内容》
参加者は60名を超え、 市役所からも2名のご参加をいただき大盛況でした。
1.開会の挨拶          (司会 いきいきプラス事務局 黒澤繁夫)
  @三鷹市健康福祉部高齢者支援課   池上係長
  A三鷹いきいきプラス事務局    村田事務局長
   
2.講演
  ≪講演の概要≫
  貧しさ・苦しい中でも暮らしに「思いやりと笑い」があった江戸庶民。
  その地域環境と庶民の心の持ちよう、ことばあそび、文化の楽しさ等を画像を加えながら説明された。
  以下その要旨を簡単に紹介します。
T.江戸庶民
   1. 農 工 商=庶民 ほぼ身分の上下はない
   2. 武士が政治を行い→その生活を庶民が支えた
U.江戸っ子 長屋住まいの庶民
   1. 見栄っ張り   短気でけんか早い、早口
   2. 意地っ張り   義理人情に厚い、涙もろい
   3. 正義感が強い  初物に目がない
   4. 清潔、おしゃれ ダジャレが好き
V.困難が多かった暮らし 「火事と喧嘩は江戸の華」
   1. 病気:特に乳幼児死亡多い。天然痘など伝染病
        5歳で半数、7歳までは、神の子 預かり物
        平均寿命 30〜45歳
   2. 火事:267年間、1798回 木造 年2回ペースで大火事
        原因は、乾燥と強い季節風・過密、消防活動の未発達
W.火事の助っ人
   1. 町人のための消防組織  町火消し 5人に1人は消防団
   2. 大岡越前の時、吉宗の命で町火消し「いろは48組」誕生
X.深刻な事態に共生「助け合い」意識
   1. 「しゃあねえ」「まかしとけっ」 人も出来事も受け止める「受容力」
   2. 130万人過密都市江戸、庶民は笑えないほど、不便、質素で貧しい長屋暮らし、
     でも、ひたすら前向き
   3. 生きて迎えた「今日」を充実させ、楽しむことに貧欲だった
Y.暮らしの中には文字がいっぱい
   1. 貨幣経済の広がり 格差、文書社会
   2. 「寺子屋」教育の普及、1850年頃、庶民就学率70〜86%
     でも、ひたすら前向き
Z.さらに「笑って暮らす」環境  言葉+絵
   1. 地口行灯…江戸時代に流行した風習  洒落を行灯に書いて祭礼などに飾る
   2. 判じ絵…江戸庶民の間で流行  絵を使った目で見るなぞなぞ。ダジャレ
[.庶民に流行「判じ絵」で笑う
   1. 文字で元気→楽しい本が沢山
   2. 貸本屋、読書の楽しみ、江戸に656軒
\.笑いいっぱいの環境で育つ子供たち
   1. 寺子屋+習い事+遊びの世界は自由奔放
   2. 楽しい会話の中には「笑い」小噺も
].日常会話も笑いを加えて「付け足し言葉」で楽しんだ
   1. 声に出せば、一緒に元気。会話のもう一つ元気は…小噺
   2. 人々を笑わせる珍商売、大繁盛(見世物小屋、軽業等)
]T.小噺の「笑い」歴史の流れにみる小噺の始まり
   1. 安土桃山時代 16世紀 「醒酔笑」
   2. 17世紀後半 小噺の中心が江戸に移る
]U.江戸の元気力「笑い」のパワー
   1. 心のゆがみが癒され、前向きパワーになる
   2. 免疫力アップ・・・ 健康効果が大きい
]V.参加者全員で江戸小噺を体験
   1. 一分線香
   2. 小噺「十三ヵ月」
   3. 小噺「四足」

参加者感想(抜粋)
  ・江戸の生活の知恵話、とても楽しく気づきもいろいろありました。(50代 女性)
  ・聞きやすかった。内容も充実、参加して楽しかった。(80代 女性)
  ・江戸時代と落語に興味ありましたので面白く聞かせて頂きました。(60代 男性)
  ・江戸庶民の元気力、生活も知って楽しかったです。(70代 男性)
  ・参加型だったのでとても楽しかった。(60代 女性)
  ・江戸の庶民の貧しいが今の時代より助け合い、思いやりがあり、
   はるかに暮らせる時代だと思う。暮らしの中で笑いが必要で、
   暮らしにうるおいが生まれるのを感じた。(60代 男性)
 
3.閉会の挨拶  (三鷹いきいきプラス事務局 黒澤繁夫)


閉じる
ページの先頭に戻る