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第33回講演会ご報告
日時:2014年11月27日(木)13:30〜15:30
場所:三鷹産業プラザ 701〜702会議室
講師:安田 淳 氏(慶應義塾大学教授)

講師略歴:
    慶應義塾大学法学部修士課程 終了
    慶應義塾大学法学部 教授
    専攻領域 現代中国の安全保障

主な著書:「中国をめぐる安全保障」(ミネルヴァ書房)

今回は、慶應義塾大学教授 安田淳先生をお招きして
私たちも知っておきたい隣国中国の今
〜安全保障問題を中心として〜

というテーマで開催しました。

健康福祉部
桑田係長
講演会の様子  講演会の様子
《講演会の内容》
参加者は100名を超え用意した席は満席状態でした。 市役所からも2名のご参加をいただき大盛況でした。
1.開会の挨拶          (司会 いきいきプラス事務局 向井百重)
  @三鷹市健康福祉部     桑田係長
  Aいきいきプラス事務局    勝間田節子事務局長
   
2.講演
  ≪講演の概要≫
  成長著しい東アジアの中でも、中国はアメリカに次ぐ経済力をはじめとして多くの分野で力を発揮し大きな影響力をつけている。
  日本はそうした中国とどのように向き合ったらいいのか、このようなことを考える際のヒントとなる話をしていただきました。
  以下その要旨を簡単に紹介します。
(1)中国の安全保障環境
   A)国土面積 960万平方km 世界第3位、海洋面積300万平方km 世界第7位 人口13億人 56民族国家。     
   B)国境隣接国は、ソ連・ロシアを除いて、いずれも「小国」
    19世紀から20世紀にかけて、帝国主義列強による「不平等条約」により画定した。
   C)現代中国の主権に関わる戦争
    通常守るべきものは・・・領土、領海、領空、国民。
    ・中国近代史における「領土」
    ・アヘン戦争を契機とする帝国主義列強の中国侵略
    ・漢民族が過去に支配した地域  領土=版図   「中華世界」
   D)中国にとっての「領土」
    ・中国の同化力の及ぶ範囲    軍事力、政治力、文化力の及ぶところ
    ・野蛮人の住む「化外の地」   隣接する国家や民族は属国
(2) 2. 日中間の安全保障問題 :海と空の権益
   A尖閣諸島「領有権」問題
   ・領土問題をどう考えるか
   B)東シナ海のエネルギー資源開発
   ・排他的経済水域(EEZ)
   ・中国による東シナ海資源開発
   ・日中ガス田共同開発合意(2008.6.18)
   C)沖ノ鳥島をめぐる問題
   ・2004年4月 中国は「日本側と見解の相違がある水域」と初めて表明
   ・島とは自然に形成された陸地であり、水に囲まれ、高潮時においても
    水面上にあるもの(国連海洋法条約第121条第1項)
   D)中国の海洋調査活動
   ・2001年〜 中国の海洋調査活動が活発化、太平洋へ進出
   ・拡大する中国の海洋調査海域=日本にとっての資源宝庫であり排他的経済水域
   ・海洋の科学的調査
   ・海洋調査活動の相互事前通報枠組み合意(2001年2月)
   ・太平洋へ進出する中国の軍事的意図
(3) 中国にとっての日本の地理的位置―進出・発展の妨げ
(4)「海洋国家」になろうとする「大陸国家」中国

「以前の分野と異なった国際問題についてのテーマでしたが
  下記有意義なご意見をいただきました
(抜粋)
  ・テンポ良く、難解な内容を解り易く傾聴できました。(60代 女性)
  ・中国の国境の考え方が線でなく面であるという背景が多少とも理解できた。(70代 男性)
  ・視角を変えた見方で中国を知る事ができた。視角を変えて見る必要を感じた。(60代 女性)
  ・隣国中国について歴史、諸問題について深く勉強することができた。
   特に安全保障について非常に参考になった。(80代 男性)
3.閉会の挨拶  (NPO法人 シニアSOHO普及サロン・三鷹 久保律子代表理事)


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