
「首都直下地震と高齢者」
講師:独立行政法人 消防研究所 理事長 室崎 益輝 氏
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【日時】平成17年7月9日(土) 午後1時30分〜4時30分
【場所】三鷹駅前コミュニティセンター 地下1階大会議室
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地震や災害は、いつもどこか人事のように考えがちですが、そうとばかりは言っていられないようです。
私たちシニアの暮らしには、より被害を大きくしてしまう危険が多いとのこと。
今、私たちにできる備え、暮らしの改善もありそうです。
118名とたくさんの皆さんにご参加頂き、室崎先生に、わかりやすく、とても参考になるお話を伺いました。 |
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講師紹介 室崎益輝氏
神戸大学都市安全研究センター教授を経て、
現在は(独)消防研究所理事長。
防災研究の第一人者。
阪神淡路大震災の後は、防災の課題について
積極的に発言し続けている。 |
第一部
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◇開会の挨拶 三鷹市健康福祉部高齢者支援室長 井上 明(13:30〜13:45)
◇講演
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(T)「市の防災の取り組みについて」 三鷹市防災課長 柳川 秀夫(13:45〜14:00)
三鷹市の被害想定や防災マップを資料に、市の取り組みについてお話を頂きました。
市民の防災対処能力の向上を目指して、地域の防災訓練を実施しています。まずは、
一人ひとり災害時のイメージをもち、災害時も、高齢者にもできる情報収集や適切な指示をするなどの役割をもちましょう。
(U)「首都直下地震と高齢者」 室崎 益輝 (14:00〜15:30)
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1. 首都直下地震の危険性
□発生の確率・・30年以内に70%以上。⇒必ず来る
□ 被害の推定・・死者数千人〜1万人?⇒想定には前後一桁の誤差がある
2. 災害事例にみる高齢者の被災
□ 阪神・淡路大震災や新潟中越地震では死者の5割以上が高齢者、
また昨年の新潟・福井水害では死者の8割以上が高齢者であった。
□地震に限らず住宅火災などでも、犠牲者が高齢者に集中する傾向が
みられる、81歳以上の死亡率は16〜20歳の50倍以上である。
3. なぜ高齢者に被災が集中するか。
□ 被災の回避能力の問題、視力や聴力の衰え、自力避難の困難性がある。
□ 被災の受難環境の問題、脆弱な物理環境、孤立化した社会環境がある。
◆思い当たることはありませんか?こんなところに危険が潜んでいます |
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・老朽家屋に住んでいる人が多い
・旧式の火気器具を使っている人が多い
・整理整頓ができずに暮らしている人が多い
・1階部分に寝ている人が多い
・孤立無援の生活者も少なくない。 |
4.被害を少なくするためには。
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・家具を固定しましょう
・耐震性の弱い住宅の耐震補強をしましょう
・地域との安全ネットワークを作りましょう
・生活環境を見直しましょう
・地域の連帯を基礎とした情報共有で災害弱者支援をしましょう
・高齢者の知恵を減災に活かしましょう。
(住まいの作法の伝承、被災体験の語り部) |
<なかなか進まない高齢者の住宅の耐震補強>
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・高齢者を優先して耐震補強の技術的かつ財政的支援をはかる仕組みを
・高齢者の意識が最も低い・・余生は長くない、コストがかかるなど
・補修を促進する制度・・家検制度と中古評価流通制度を提案 |
〜日ごろの生活を思い出し、参考になることが多いお話でした〜
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◇「三鷹いきいきプラス」紹介 事務局長 黒澤繁夫 |
第二部 交流会(15:45〜16:30)38名参加
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◇挨拶乾杯 武蔵野三鷹ケーブルテレビ 常務取締役 島野浩二
◇懇談・交流・講師への質問
消防研究所について、災害時の初動体制についてなどの質問がありました。
◇NPO法人シニアSOHO普及サロン・三鷹 代表理事(久保律子)紹介
◇閉会の挨拶 三鷹市高齢者支援室 担当課長 轟孝利 |
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井上高齢者支援室長 |
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柳川防災課長 |
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轟高齢者支援室課長 |
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