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三鷹いきいきプラス」立上げ記念講演会 開催

 

11月17日、三鷹市高齢者社会活動マッチング推進事業の情報システム「三鷹いきいきプラス」のスタートを記念して
講演会が開催され、約90名のシニア市民が集いました。

 
■事業主管者挨拶
三鷹市助役 内田 聖二さん


三鷹市はいろんなことをやりすぎ、との声もあるが、全国的に「何かやっ てる市」だという評判はありがたいことです。
これといった産業も観光資源もないこの町ですが、いろいろ工夫して元気な日本一の町づくりに取り組 んでいきたいと
思います。今回の事業もその一環ということで、よろしく。


■「21世紀シルバー世代のこころと身体」
  文京女子大 下仲 順子先生


日本は世界に例のない短期間で人口構成の高齢化が進んだ。
このため、高齢者を支える社会福祉等のインフラ整備が後手後手になり、また、高齢に対する見方、加齢についての価値観の転換なども遅れ気味で、世代間の行き違いやさまざまの立ち遅れの弊害が出てきている。
そして2025年には国民の4人に一人が高齢者(65歳以上)という本格的な高齢社会が到来する。
最近の日本人の3大死因は(1)悪性新生物(癌)(2)心疾患(3)脳血 管疾患で、「老衰」は僅少。すなわち、元気なまま長生きするようにな る。自分で病院に行って薬をもらって帰ってくるのは「病人・弱者」と言 うよりも「自立している人」とみなした国連統計の「健康寿命(いま生ま れた子供が何歳まで自立して健康に暮らしていけそうかを示す数値)」 は、日本が世界一の74歳。現在75歳の男性であれば平均余命はあ と9.8年だが、そのうちの8.2年は介護要らずの元気期間である。( 女性は12年、うち10年は元気)。
このように、「高齢者=弱者」ではな く、死ぬ直前まで自立して元気なのが殆ど、ということになっている。 21世紀、日本に増えるのは、衰えの進んだ老人ではなく、年齢は高い けれど元気で自立したお年寄り、だといえる。
そこで、高齢者の能力や諸機能について従来言われてきたことも見直 されつつある。

(1)衰える機能---身体機能(運動機能も含め)、生理機能 しかしこの衰えは「病気」などではなく「正常老化normal aging」である。
(2)熟する機能---知能、創造性、人格  記憶力とか、全く新しいことを学習したり身につける能力とか空想力とかは確かに20代よりは劣るようになるが、一般的な知能(言語性知能)や、長い経験に基づいた発想力・応用力は、加齢によって落ちるものではない。

現在の高齢者のうち75歳以上の年代は、新しい時代のライフスタイルを用意するいとまがなかったため、従来の老人像をそのまま引きずっ た、依存性の高い、他者の負担となりやすい人がかなりみうけられる。
しかし、これから本格的な老い(75歳)を迎える現在のシニア世代、21世紀に高齢者の仲間入りをする世代は、少なくとも元気で健康なあいだ はしっかり自立し、その人なりの、そしてその年代なりの自己実現を求 めて積極的に生きていく人が増えていくものと考えられるし、そう期待し たい。


■事業推進の経過と概要
 事業運営協議会会長 堀池 喜一郎さん

資料によりこれまでの経過と今後の運営方法等の説明がなされた。

■情報システム「三鷹いきいきプラス」紹介
  事務局システム担当  武藤 等さん


実際にインターネットに接続して、画面上での会員登録の方法・マッチ ング情報の利用方法等についてデモ解説がおこなわれた。

■閉会挨拶
 三鷹市高齢者福祉課長  安生 祐子さん
今回の、高齢者とインターネットをつなげるという試みはおそらく全国初 であり、また、既存のシルバー人材センターやボランテイアセンターなど の横断的な窓口が出来た点などで、全国的に注目をあびています。 これから事務局のシニアSOHOの皆さんを中心に「あたたかい魂」を入 れていっていただけるよう期待しています。

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