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第22回講演会ご報告
日時:2009年5月29日(金)15:00〜16:30
場所:三鷹市公会堂
講師:茨城大学生涯学習教育研究センター准教授
    長谷川幸介氏

講師略歴:茨城大学人文学部経済学科卒業
           (生涯学習とボランティア理論、学校と地域の教育力、男女共同参画
               などを研究)
主な著書・論文『生涯学習と町づくり』『町内会物語』など
シニアが果たす社会的責任と役割
〜七つの別れと七つの出会い〜
をテーマにシルバー人材センターとの共催で開催されました。
関東地方は前日から梅雨入りを思わせるような天候でしたが、
講演会場は客席から起こる笑いや拍手、掛け声などで壇上と一体となった感があり、
三鷹市公会堂はシルバー世代を包み込む初夏の花園か熱く輝く星に変わりました。
《講演の内容》
定年退職後シニアが地元でいかに「いきいきと生きられるか」を七つの別れと出会いについて具体例を交え分かりやすく、且つ、面白く講演して頂きました。
綾小路きみまろを彷彿とさせ、「そーなんですーっ」という念押しをタイミングよく織り交ぜながらの語りで、場内は笑いや拍手や掛け声もかかりとても楽しく聴講できました。
天候のせいか参加者がいつもより少なめでしたが、シニアがこれから地域で活躍するために大変有意義な講演会でした。いきいきプラスから55名、シルバー人材センター会員約250名の参加がありました。
≪講演の趣旨≫
七つの別れと出会い
1 会社⇒60歳で退職は社会的死を意味する。
そして65歳で高齢者になり、75歳で後期高齢者、85歳で末期高齢者になる(笑)。
年齢には実年齢、肉体年齢そして精神年齢がある。実年齢に縛られない生き方、
他と比べられない自分流の生き方が大切である(我がまま)。
男性は分別、女性は無分別であると言える。無分別はテーゲー主義(「大概」とか「程々に」といった意味)、漫々来(中国語)ケセラセラ(仏語)で長生きできる。
2 役職⇒肩書(課長、部長など)が外されると男性は活動出来なくなる。そこで何とか名刺を作るけれど、元校長などと過去の肩書を使う人もいる(笑)。そこで「函館生まれの長谷川など」と何でもよいから、固有名刺を作ると話のキッカケになる。更に退職金の賞味期限は100日である。主人がずっと家にいると3度の食事を作る妻に嫌がられるようになる。
3 仲間⇒血縁、地縁、職縁、友縁がある。
地縁、友縁は三鷹の地域性を考えながら作っていく。地域では20人の法則があり20人の中に1人は変な人がいる(これでバランスが保てる)。又友縁はボランティアやサークル活動で作っていく。
死んだ場合、香典を下図の四つに分類するとその人の活動内容が分かる。
又職縁は当然に消滅して行く。
中央の丸を大きくすることが地域活動の使命である。
4 お金⇒金には払う金と包む金がある。前者は物の代金などを払うことであるが後者は人間関係をつなぐ金である。行事などに招待された時に包む金である。
5 家族⇒自分を中心に父母、祖父母、また自分の子、孫たちであるがこの関係をかけがえのない存在として周囲にかまわず生きていくことが必要である。妻は夫にあなたと一緒になってよかったわ、夫は妻にバラの1本でも買って行くとよい。
6  健康⇒新しい考え方を入れること。
各市町村では、シルバー人材センターやクラブなどの加入率が高いところは医療費が少ないことが分かってきた。身体と心の健康のほかに人や地域との縁を大事にしないと本当の意味の健康にはならない。病院に入って健康を維持しているのではない。
7 情報⇒流動性知能性、結晶性知能性がある。次世代に伝えるべき情報は山ほどある。一人が死ぬと小さな図書館位の情報が失われるものである。こうした貴重な情報を後世に残しておくのも地域活動の仕事のひとつである。

最後に限りある人生なのよ!物と金で幸せになれるのか、長年一緒に歩いてきたかけがいのない妻○○子さん、妻は夫をあなたと呼び合い意気な人生を送ってもらいたい。
意気とは垢抜け(いなせ)張り(機転がきく、オキャン)色気(アダ)のことを言う。
関西では粋(通)のことを言う。
作家の話(チェーホフ?)最後の4行のくだりを紹介して締めくくり、万雷の拍手で終わりました。
雨が降ってきた・・・・・(過去を振り返るだけでなく前へ進もうの意味合い)     以上
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